富士通の株主優待、配当確定日、株価は? | 株式投資のおすすめ銘柄
本記事では株式投資の銘柄選びをされる個人投資家向けに、富士通の株主優待、配当金、配当確定日、株価、業績などの情報を、フィナンシャルプランナー(FP)の最上位資格であるCFPを持つ筆者がまとめています。
富士通は総合エレクトロニクス、総合ITサービス事業を展開する会社で、特にITサービスでは国内首位の会社です。
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富士通の株主優待、配当、株価は? | 株式投資のおすすめ銘柄
富士通の株価と買付情報
<富士通の株式買付情報>
上場市場 | 東証第一部 | |
証券コード | 6702 | |
株価 | 8,734 | 円 |
単元株数 | 100 | 株 |
最低買付価格 | 873,400 | 円 |
2019年10月20日時点
富士通の株式の購入情報は上記の通りです。購入は100株単位になりますので、富士通の株式の購入には現時点で約87万円が必要です。
<富士通の株価の割安・割高の目安>
株価 | 8,734 | |
一株当たり利益 | 513 | ※19年3月期 |
一株当たり純資産 | 5,585 | ※19年3月期 |
PER | 17.0 | 倍 |
PBR | 1.6 | 倍 |
2019年10月20日時点
株価が割安か割高を見るときには、その銘柄のPER、PBRを見るのが参考になります。
PERとは株価収益率(Price Earnings Ratio)のことをいい、株価が一株当たり利益の何倍になっているかを表しています。例えば、一株当たり利益が100円の会社の株価が1000円であればPERは1000円÷100円=10倍となります。
また、PBRとは株価純資産倍率(Price Book-value Ratio)のことをいい、株価が一株当たり純資産額の何倍になっているかを表しています。例えば、一株当たり純資産額が1000円の会社の株価が1000円であればPBRは1000円÷1000円=1倍となります。
このPERやPBRをいろいろな銘柄と比較することで、その銘柄の株価が割安か割高か判断することができます。
<富士通のPERの比較>
・大型株平均(加重平均) 13.5倍 ※19年9月時点
・電気機器業界平均(加重平均) 17.0倍 ※19年9月時点
・富士通 17.0倍
<富士通のPBRの比較>
・大型株平均(加重平均) 1.2倍 ※19年9月時点
・電気機器業界平均(加重平均) 1.7倍 ※19年9月時点
・富士通 1.6倍
今後の株価の見通しや割安な銘柄を見つけるためには、日々の情報収集が不可欠です。情報収集ツールは有料のものも多いですが、無料で関東財務局認定の有益な情報が得られるツールもあり、私自身も銘柄選びの参考に利用していますので興味のあるかたは無料登録してみてください。
配当金の推移と配当金の権利落ち日
<富士通の一株当たりの配当金>
2015/3期 | 2016/3期 | 2017/3期 | 2018/3期 | 2019/3期 | |
中間配当 | 4.00 | 4.00 | 4.00 | 5.00 | 7.00 |
期末配当 | 4.00 | 4.00 | 5.00 | 6.00 | 80.00 |
合計 | 8.00 | 8.00 | 9.00 | 11.00 | 87.00 |
配当利回り | 0.1% | 0.1% | 0.1% | 0.1% | 1.0% |
一株当たり利益 | 21.70 | 20.54 | 21.76 | 590.12 | 227.24 |
配当性向 | 36.9% | 38.9% | 41.4% | 1.9% | 38.3% |
2019年10月20日時点
<配当金の権利確定日>
中間配当 ・・・ 9月末日
期末配当 ・・・ 3月末日
富士通の配当金を受け取るためには、9月末、3月末時点でそれぞれ株主である必要がありますので、その2営業日前までに株式の購入を済ませましょう。
富士通の株主優待は何が貰える?
富士通では2019年時点で株主優待は行っていません。今後の情報に期待しましょう。
富士通の業績情報
株式投資では今後の株価の見通しの検討材料として決算情報を見ることが重要になります。安定した利益を出している企業はやはり市場から評価をされやすく、自己資本比率が高い企業は不況でも体力があり倒産リスクが低いと言えるので、そのあたりを中心に企業の業績を見るようにすると良いでしょう。
直近3事業年度の業績
決算期 | 17年3月期 | 18年3月期 | 19年3月期 |
会計基準 | IFRS | IFRS | IFRS |
売上高(百万円) | 4,509,694 | 4,098,379 | 3,952,437 |
営業利益(百万円) | 128,861 | 182,489 | 130,227 |
営業利益率 | 2.9% | 4.5% | 3.3% |
経常利益(百万円) | 135,147 | 242,488 | 161,785 |
経常利益率 | 3.0% | 5.9% | 4.1% |
当期利益(百万円) | 88,489 | 169,340 | 104,562 |
利益率 | 2.0% | 4.1% | 2.6% |
自己資本比率 | 27.6% | 34.8% | 36.5% |
会社の業績の見方についてはこちらの記事で解説しています。決算情報の閲覧に不慣れな方がいらっしゃいましたらご参考にしてください。
地域別売上の状況(海外売上比率)
投資先となる銘柄の将来性を判断する場合には、海外売上比率を見ることが一つの手段となります。日本は今後も少子高齢化が進むことは確実ですので、海外市場を開拓している企業は確実に有利になります。
<富士通の海外売上比率>
決算期 | 18年3月期 | 19年3月期 |
日本 | 2,591,515 | 2,517,032 |
米国 | 276,857 | 248,670 |
欧州・中東・アフリカ | 799,689 | 789,921 |
アジア | 332,166 | 312,208 |
オセアニア | 98,152 | 84,606 |
計 | 4,098,379 | 3,952,437 |
国内売上比率 | 63.2% | 63.7% |
海外売上比率 | 36.8% | 36.3% |
単位:百万円
セグメント情報(事業ごとの概況)
セグメントとは企業が行っている事業の区分のことを言います。投資をする会社の事業を理解するためには、セグメントごとにどのような事業を行っているかを見ることが参考になります。
富士通では、テクノロジーソリューション、ユビキタスソリューション、デバイスソリューションの3つのセグメントで事業を展開しています。それでは各セグメントの事業内容、業績について見ていきましょう。
セグメント情報 テクノロジーソリューション
<主要製品・サービス>
システム構築、業務アプリケーション、コンサルティング、ATM・POSシステム、アウトソーシングサービス(データセンター、ICT運用管理、アプリケーション運用・管理、ビジネスプロセスアウトソーシング)、クラウドサービス、ネットワークサービス、情報システム・ネットワークの保守・監視サービス、セキュリティソリューション、ストレージシステム、光伝送システム、携帯電話基地局 等
<主要会社>
富士通、富士通フロンテック、富士通ITプロダクツ、富士通テレコムネットワークス、富士通アドバンストエンジニアリング、富士通九州システムズ、富士通総研、富士通ソシアルサイエンスラボラトリ、富士通ビー・エス・シー、富士通マーケティング、富士通エフ・アイ・ピー、富士通エフサス、h時通ネットワークソリューションズ、PFU、Fujitsu Network Communications, Inc.、Fujitsu Services Holding PLC、Fujitsu Fujitsu America, Inc.、Fujitsu Australia Limited、Fujitsu Technology Solutions (Holding) B.V.、FUJITSU ASIA PTE. Ltd.
<業績情報>
売上高(百万円) | 3,052,725 | 3,123,733 |
営業利益(百万円) | 189,389 | 1,879 |
営業利益率 | 6.2% | 0.1% |
従業員数(人) | 112,146 | 112,337 |
一人当たり売上高(百万円) | 27.2 | 27.8 |
一人当たり営業利益(百万円) | 1.7 | 0.0 |
セグメント情報 ユビキタスソリューション
※ユビキタスソリューションセグメントにおけるユビキタスとは、コンピュータやスマホなどのネットワークにより、いつでも・どこでも・誰でも情報が得られるになることを指します。
<主要製品・サービス>
パソコン
<主要会社>
富士通、トランストロン、富士通アイソテック、富士通パーソナルズ、Fujitsu Technology Solutions (Holding) B.V. 等
<業績情報>
決算期 | 18年3月期 | 19年3月期 |
売上高(百万円) | 663,910 | 509,926 |
営業利益(百万円) | 11,350 | -20,446 |
営業利益率 | 1.7% | -4.0% |
従業員数(人) | 4,722 | 2,992 |
一人当たり売上高(百万円) | 140.6 | 170.4 |
一人当たり営業利益(百万円) | 2.4 | -6.8 |
パソコン事業はコモディティ化が進んでおり、薄利多売のビジネスになりつつあります。富士通もパソコン事業においては苦戦を強いられています。
セグメント情報 デバイスソリューション
<主要製品・サービス>
LSI(large scale integration・大型集積回路)、電子部品
<主要会社>
富士通セミコンダクター、新光電気工業、FDK 等
<業績情報>
決算期 | 18年3月期 | 19年3月期 |
売上高(百万円) | 560,040 | 487,009 |
営業利益(百万円) | 13,646 | 4,511 |
営業利益率 | 2.4% | 0.9% |
従業員数(人) | 15,666 | 10,762 |
一人当たり売上高(百万円) | 35.7 | 45.3 |
一人当たり営業利益(百万円) | 0.9 | 0.4 |
その他関連情報
格付けの状況
格付けとは格付け会社と呼ばれる会社その会社の信用力を評価してランク付けをしたもののことを言います。信用力とはその会社が債券を発行してお金を借りた場合に、そのお金をきちんと返せるかどうかのことを言います。つまり、格付けが高い会社は財務内容が良好で経営状態が安定していると見ることができます。
<長期債>
ムーディーズ | Aa3 |
スタンダード & プアーズ | BBB+ |
格付投資情報センター | A |
日本格付研究所 | - |
※最終確認日:2019年10月
<短期債>
ムーディーズ | - |
スタンダード & プアーズ | - |
格付投資情報センター | - |
※最終確認日:2019年10月
富士通の歴史と沿革
1935年 富士電機製造株式会社(現 富士電機株式会社)より電話機等の製造・販売権を承継し、富士通信機製造株式会社として設立
1949年 東京証券取引所に上場
1951年 電子計算機の製造を開始
1960年 大阪証券取引所に上場
1961年 名古屋証券取引所に上場
1967年 富士通株式会社に商号変更
富士通の事業譲渡、事業再編の動き
富士通はここ10年ほどで次々に不採算事業の切り離しを行っており、事業の選択と集中を進めています。富士通グループへの転職をする場合には、好業績に事業部に入社するか、将来的な組織再編により他グループへの移籍も視野に入れる必要がありそうです。最近の富士通の事業再編の歴史は以下の通りです。
2009年 ハードディスクドライブ事業を東芝へ譲渡
2015年 個人向けプロバイダ事業をノジマへ譲渡
2017年 カーエレクトロニクス事業をデンソーへ譲渡
2018年 携帯端末事業をポラリス・キャピタル・グループへ譲渡
2018年 個人向けパソコン事業をLenovo Group Limitedへ譲渡
2019年 電子部品や遠視機器の開発・製造・販売を行う富士通コンポーネントネントを独立系投資会社ロングリーチグループへ譲渡
ニュース
2019年8月 2020年4月入社の新卒採用から通年採用を行うことを発表。外国人など多様で優秀な人材の獲得を狙う。
2019年7月 グループ全体でのAI関連人材を現状から7割増やし2500名に増やすと発表
2019年11月 2011年に世界最高の計算速度を誇ったスーパーコンピューターの「京」の後継機である「富岳」の出荷を開始。