武田薬品工業の株主優待、配当、株価は? | 株式投資のおすすめ銘柄
本記事では株式投資の銘柄選びをされる個人投資家向けに、武田薬品工業の株主優待、配当金、株価、業績などの情報を、フィナンシャルプランナー(FP)の最上位資格であるCFPを持つ筆者がまとめています。
武田薬品工業は、創業から200年以上の歴史のあるグローバル製薬会社大手で、日経平均株価・TOPIX CORE30にも採用されている日本を代表する企業の1社です。2014年には英国製薬大手グラクソ・スミスクライン出身のクリストフ・ウェバー氏を引き抜き社長に据えたことでも話題になりました。
ワードプレスブログに移転しました。
武田薬品工業の株主優待、配当、株価は? | 株式投資のおすすめ銘柄
武田薬品工業株式の株価と買付情報
<武田薬品工業の株式買付情報>
上場市場 | 東証第一部 | |
証券コード | 4502 | |
株価 | 3,720 | 円 |
単元株数 | 100 | 株 |
最低買付価格 | 372,000 | 円 |
2019年10月14日時点
武田薬品工業の株式の購入情報は上記の通りです。購入は100株単位になりますので、武田薬品工業の株式の購入には約37万円が必要です。
<武田薬品工業の株価の割安・割高の目安>
株価 | 3,720 | |
一株当たり利益 | 114 | ※19年3月期 |
一株当たり純資産 | 3,319 | ※19年3月期 |
PER | 32.8 | 倍 |
PBR | 1.1 | 倍 |
2019年10月14日時点
株価が割安か割高を見るときには、その銘柄のPER、PBRを見るのが参考になります。
PERとは株価収益率(Price Earnings Ratio)のことをいい、株価が一株当たり利益の何倍になっているかを表しています。例えば、一株当たり利益が100円の会社の株価が1000円であればPERは1000円÷100円=10倍となります。
また、PBRとは株価純資産倍率(Price Book-value Ratio)のことをいい、株価が一株当たり純資産額の何倍になっているかを表しています。例えば、一株当たり純資産額が1000円の会社の株価が1000円であればPBRは1000円÷1000円=1倍となります。
このPERやPBRをいろいろな銘柄と比較することで、その銘柄の株価が割安か割高か判断することができます。
<武田薬品工業のPERの比較>
・大型株平均(加重平均) 13.5倍 ※19年9月時点
・医薬品業界平均(加重平均) 26.9倍 ※19年9月時点
・武田薬品工業 32.8倍
<武田薬品工業のPBRの比較>
・大型株平均(加重平均) 1.2倍 ※19年9月時点
・医薬品業界平均(加重平均) 1.9倍 ※19年9月時点
・武田薬品工業 1.1倍
今後の株価の見通しや割安な銘柄を見つけるためには、日々の情報収集が不可欠です。情報収集ツールは有料のものも多いですが、無料で関東財務局認定の有益な情報が得られるツールもあり、私自身も銘柄選びの参考に利用していますので興味のあるかたは無料登録してみてください。
一株当たり配当金の推移と配当金の権利落ち日
15年3月期 | 16年3月期 | 17年3月期 | 18年3月期 | 19年3月期 | |
中間配当 | 90.00 | 90.00 | 90.00 | 90.00 | 90.00 |
期末配当 | 90.00 | 90.00 | 90.00 | 90.00 | 90.00 |
合計 | 180.00 | 180.00 | 180.00 | 180.00 | 180.00 |
配当利回り | 4.9% | 4.9% | 4.9% | 4.9% | 4.9% |
一株当たり利益 | 77.20 | 335.48 | 138.73 | 239.47 | 91.72 |
配当性向 | 233.2% | 53.7% | 129.7% | 75.2% | 196.2% |
2019年10月4日時点
<配当金の権利確定日>
中間配当 ・・・ 9月末日
期末配当 ・・・ 3月末日
武田薬品工業の配当金を受け取るためには、9月末、3月末時点でそれぞれ株主である必要がありますので、その2営業日前までに株式の購入を済ませましょう。
武田薬品工業の株主優待は何が貰える?
武田薬品工業では2019年時点で株主優待は行っていません。今後の情報に期待しましょう。
武田薬品工業の業績、決算情報
直近3事業年度の業績
決算期 | 17年3月期 | 18年3月期 | 19年3月期 |
会計基準 | IFRS基準 | IFRS基準 | IFRS基準 |
売上高(百万円) | 1,732,051 | 1,770,531 | 2,097,224 |
営業利益(百万円) | 155,867 | 241,789 | 204,969 |
営業利益率 | 9.0% | 13.7% | 9.8% |
経常利益(百万円) | 143,346 | 217,205 | 94,896 |
経常利益率 | 8.3% | 12.3% | 4.5% |
当期利益(百万円) | 114,940 | 186,886 | 109,126 |
利益率 | 6.6% | 10.6% | 5.2% |
自己資本 | 1,894,261 | 1,997,424 | 5,159,582 |
総資産 | 4,355,782 | 4,106,463 | 13,872,322 |
自己資本比率 | 43.5% | 48.6% | 37.2% |
武田薬品工業 有価証券報告書(2019年3月決算)を元に筆者作成
会社の業績の見方についてはこちらの記事で解説しています。決算情報の閲覧に不慣れな方がいらっしゃいましたらご参考にしてください。
地域別売上の状況(海外売上比率)
投資先となる銘柄の将来性を判断する場合には、海外売上比率を見ることが一つの手段となります。日本は今後も少子高齢化が進むことは確実ですので、海外市場を開拓している企業は確実に有利になります。
<東京エレクトロンの海外売上比率>
決算期 | 18年3月期 | 19年3月期 |
日本 | 580,300 | 571,000 |
米国 | 598,300 | 829,000 |
中南米 | 75,700 | 88,100 |
欧州・カナダ | 313,700 | 405,600 |
ロシア・CIS | 68,200 | 59,700 |
アジア | 104,000 | 105,400 |
その他海外 | 30,200 | 28,200 |
計 | 1,770,400 | 2,087,000 |
国内売上比率 | 32.8% | 27.4% |
海外売上比率 | 67.2% | 72.6% |
単位:百万円
武田薬品工業 有価証券報告書(2019年3月決算)を元に筆者作成
セグメント情報(事業ごとの概況)
セグメントとは企業が行っている事業の区分のことを言います。投資をする会社の事業を理解するためには、セグメントごとにどのような事業を行っているかを見ることが参考になります。
武田薬品工業は事業は「医薬品事業」のみの単一セグメントで行っているため、セグメントごとの業績の開示はありません。
役員報酬制度から見る武田薬品工業の株価見通し
今後の株価の動向を見る上でその会社の役員報酬制度を見ることも重要な要素の一つです。理由としては、日系企業でも欧米の企業に倣って徐々に株式報酬制度が導入されてきており、株価の上昇が直接、役員への報酬額に影響するケースが増えてきているからです。定額報酬や業績に応じたボーナスを受け取る役員よりも、株式を受け取る役員の方が株価上昇のために力を使うため企業の株価が上がりやすいと言えます。
<役員報酬の体系>
①基本報酬・・・役職に応じた額を支給
②賞与・・・役職ごとに設定した賞与ターゲット額に対して、業績指標の目標数値の達成度を加味した額を支給
③長期インセンティブ・・・業績連動型株式報酬制度、譲渡制限付株式報酬制度を導入し、2016年~2018年までの直近3年度にわたる連結売上収益、フリーキャッシュフロー、1株当たり純利益(EPS)等を業績指標として採用
武田薬品工業では、株式報酬を導入し企業価値の最大化を目指すインセンティブ制度が作られている点で評価できます。しかし、業績指標に連結売上高を据えていることから、無駄な規模の拡大に取り組むリスクがあります。少し前の時代では規模の拡大=企業の発展でありましたが、現代では適正規模で高収益を安定してあげるというのが望ましい企業とされています。
<役職ごとの支給額>
取締役(監査等委員を除く)・・・1938百万円(4名)、一人当たり平均485百万円
取締役(監査等委員)・・・50百万円(1名)、一人当たり平均50百万円
社外取締役・・・265百万円(11名)、一人当たり平均24百万円
<報酬総額1億円以上の役員>
クリストフ・ウェバー(取締役)・・・1758百万円
岩﨑 真人(取締役)・・・193百万円
アンドリュー・プランプ(取締役)・・・795百万円
その他関連情報
武田薬品工業の格付け
格付けとは格付け会社と呼ばれる会社その会社の信用力を評価してランク付けをしたもののことを言います。信用力とはその会社が債券を発行してお金を借りた場合に、そのお金をきちんと返せるかどうかのことです。格付けが高い会社は財務内容や経営状態が良好で、信用力が高いということがわかります。
<発行体格付け>
ムーディーズ | Baa2 |
スタンダード & プアーズ | BBB+ |
格付投資情報センター | A |
日本格付研究所 | A+ |
※最終確認日:2019年10月
武田薬品工業の歴史と沿革
1781年 大阪・道修町にて武田長兵衛により創業
1871年 洋薬の輸入買付を開始
1943年 武田薬品工業株式会社に社名変更
2008年 米国のミレニアム・ファーマシューティカズを株式公開買付により買収
2012年 米国のリゴサイト・ファーマシューティカルズを買収
2017年 試薬事業、臨床検査薬事業を営む和光純薬工業を富士フイルムに譲渡
ニュース
2018年12月 アイルランド製薬大手シャイアーを約460億ポンド(日本円で約6兆2000億円)で買収。