ソニー 株式レポート 株主優待,配当金,株価,従業員の年収,モバイルの動向は?
今回は日本を代表する電機メーカーであるソニー(証券コード:6758)の株式投資レポートです。
ワードプレスブログに移転しました。
ソニーは、現在では電機分野に限らずゲームや映画など多様な分野に進出して収益をあげている会社です。直近では、PS4のヒットやaiboの発売で話題になりました。
- ソニーの株価と買付情報
- 一株当たり配当金の推移
- 株主優待
- 従業員の年収、勤続年数
- 格付情報
- 業績情報
- セグメント情報
- 主な製品、ブランド
- 業界での立ち位置
- ソニーの会長、社長、経営陣は?
- 経営陣の業績や株価上昇に対するコミット
- 事業の強みと経営上の課題
- 沿革、ニュース
- まとめ
ソニーの株価と買付情報
株価 | 5,940.0 | 円 |
単元株数 | 100 | 株 |
最低買付価格 | 594,000 | 円 |
一株当たり配当(年) | 35 | 円/年間 |
配当利回り | 0.6% | - |
時価総額 | 7,551,108 | 百万円 |
(2019年8月4日調べ)
一株当たり配当金の推移
2015年度 | 2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | |
中間配当 | 10.00 | 10.00 | 12.50 | 15.00 |
期末配当 | 10.00 | 10.00 | 15.00 | 20.00 |
合計 | 20.00 | 20.00 | 27.50 | 35.00 |
配当金の推移は上記のようになっています。
2017年度、2018年度は好調な決算を受け増配しています。
<配当金の権利落ち日>
中間配当 ・・・ 9月末日
期末配当 ・・・ 3月末日
株主優待
株主優待の内容
・AV商品15%割引、VAIO本体3%割引
ソニー製品好きの方にはおすすめですが、ソニー製品を特に購入予定のない方には使いづらい優待かもしれません。液晶テレビのBRAVIAやミラーレス一眼カメラのアルファなどを購入する方は比較的大きな割引ができますね。
権利確定日
3月末日
従業員の年収、勤続年数
従業員数 | 2,519 | 人 |
平均年齢 | 42.4 | 歳 |
平均勤続年数 | 16.7 | 年 |
平均年間給与 | 10,509,690 | 円 |
ソニーグループの従業員約114,400人のうち、親会社であるソニー株式会社で勤務する従業員の年収、勤続年収はこのようになっています。平均年収は1,000万円を超え日本企業トップクラスですが、ソニーは2010年代に入ってから事業会社の分社化を進めており、親会社であるソニー株式会社の従業員数がとても少なくなっているためソニーグループの労働環境はあまり見えていないのが現状です。
また、ソニーは2019年度からAIなどの先端領域で高い能力を持つ人材の給与を約2割引き上げ院卒入社の場合の初年度年収を730万円程度とすることを発表しています。日本企業の多くは入社時の給与水準を横並びにしてきましたが、ここに来て従業員の能力や成果に応じて報酬を支払う成果主義の報酬体系が新入社員にまで浸透してきました。
格付情報
・スタンダード&プアーズ社 BBB+
・ムーディーズ社 Baa2
業績情報
決算期 | 2019年3月期 | |
会計基準 | 米国基準 | |
売上高 | 8,665,687 | 百万円 |
営業利益 | 894,235 | 百万円 |
営業利益率 | 10.3% | % |
当期利益 | 916,271 | 百万円 |
利益率 | 10.6% | % |
一株当たり利益 | 723.41 | 百万円 |
PER | 8.21 | 倍 |
自己資本 | 2,967,366 | 百万円 |
自己資本比率 | 17.9% | % |
一株当たり純資産 | 2,062.91 | 百万円 |
PBR | 0.35 | 倍 |
営業益が2期連続で過去最高益を更新しており、過去の電機の不振を払しょくする好調な決算です。
<PERの同業他社比較>
・日立製作所 17.13倍
・ソニー 8.21倍
・パナソニック 7.21倍
(2019年6月29日調べ)
<PBRの同業他社比較 >
・日立製作所 0.86倍
・ソニー 0.35倍
・パナソニック 0.93倍
(2019年6月29日調べ)
セグメント情報
こうしてみるとソニーが現在、いかに多様な事業を行っているかお分かりいただけるかと思います。ソニーはもはや電機メーカーというよりコングロマリット(複合企業)といったほうが正しい理解ですね。半導体事業では、スマホカメラなどに使用されるイメージセンサーを手掛けており、今後は車が自動運転に切り替わっていく際のキーパーツとして需要が伸びていくことも期待されます。
主な製品、ブランド
ソニーは世界的なAV機器メーカーだけあり、高いブランド力を持つ製品を多数保有しています。
・ビデオカメラ ・・・ Handycam(ハンディカム)
・コンパクトデジタルカメラ ・・・ Cyber-shot(サイバーショット)
・デジタル一眼カメラ ・・・ α(アルファ)
・ペット型ロボット ・・・ aibo
Suica、PASMOなどの鉄道系ICカードや、楽天Edy、nanacoなどの電子マネーで使われる非接触型ICカードの基幹技術で意外にも20年以上の歴史があり、1994年に開発、初導入がされています。
業界での立ち位置
<ゲーム市場>
①テンセント(中国)
②ソニー(日本)
③マイクロソフト(米国)
ゲーム業界では、スパイダーマンなどのコンテンツを有するソニーは世界二位の位置につけており、マイクロソフトとのゲーム分野での提携を発表している。上位3社以外にもGoogle社会が19年11月にストリーミング形式のゲーム「Stadia」のサービス提供を開始したり、Apple社がサブスクリプション形式のゲーム「AppleArcade」のサービス提供を開始するなどゲーム業界はますます競争が厳しくなってきています。
①ソニー(日本)
②シャープ(日本)
ソニーの会長、社長、経営陣は?
経営陣の業績や株価上昇に対するコミット
最近では、経営陣をより会社の業績や株価上昇にコミットさせるため業績連動報酬や株価連動報酬を経営陣への報酬制度に組み込む会社が増えてきました。ソニーでは譲渡制限付株式、ストックオプション制度を経営陣への報酬制度に組み込んでいます。この制度により経営陣は株価を上昇させることで自らの報酬を増やすことができるため、より株価上昇にコミットする力が働くことになります。
事業の強みと経営上の課題
・ソニーのイメージセンサーは圧倒的な世界シェアをもっており、スマホカメラの複眼化などでさらなるマーケットの拡大が期待される
・プレイステーション4は13年の発売から年数が経過しており次世代機の開発が急務
・19年5月に米商務省がファーウェイへの事実上の輸出規制を決めたことにより、ファーウェイに電子部品を供給するソニーにも打撃
・19年5月に米ヘッジファンドのサード・ポイントがソニー株の取得をしていると公表。半導体分野の分離、売却を要求している。しかし、ソニーの半導体分野はスマートフォンやカメラ向けのイメージセンサーが主力で、世界のトップを走っている。半導体は景気動向により需要がぶれやすいもののカメラやスマートフォンといった製品の保有するソニーにとっては欠かせない事業の一つと考えられます。
沿革、ニュース
・1946.5 井深大と盛田昭夫により東京通信工業株式会社として設立
・2013.11 プレイステーション4販売開始
・2018.3 2017年度決算の営業利益が7349億円となり過去最高を更新
・2018.11 EMI Music Publishingの株式約60%、257,168百万円で取得し完全子会社化
・2019.2 取得価格1000億円を上限とする自己株式の取得を発表。なお、買付発表日の株価は4906円。
・2019.3 2018年度決算の当期純利益が9163億円となり過去最高を更新
・2019.5 取得価額2000億円、6000万株(発行済株式総数の4.8%)を上限にする自己株式の取得を行うと発表。発表日である5月16日の株価は、5396円(時価総額は6,859,559百万円)
・2019.5 ソニーとマイクロソフトがゲーム分野での提携を発表
・2019.5 米ヘッジファンドのサード・ポイントがソニー株の取得をしていると公表。半導体分野の分離、売却を要求
まとめ
ソニーは2010年代には、テレビ事業を始めとするエレキ事業で大量の赤字が出ていましたが、現在ではエレキ事業の黒字化に成功しています。しかし、唯一スマホ事業の赤字体質だけは解消できておらず、今後の対策に注目です。