転職×副業×投資で1億円 モチタケブログ

転職、副業、投資を駆使して金融資産1億円を目指します。

敗者のゲームの要約まとめ【チャールズエリスとインデックス投資】

今回は、株式投資をする方なら一度は絶対に読んでおきたいインデックス投資の名著「敗者のゲーム(チャールズエリス著)」の書評(要約・まとめ)について記事にしたいと思います。   投資の先進国である米国のマーケットや税制を前提に掛かれた本ですが、分散投資や長期投資の重要性など、投資判断における基本的な考え方が見につく良書です。ぜひ、手元に置いてご自身の運用方針に迷いが出たときに、お守り代わりに繰り返し読み返してください。  

敗者のゲームの要約まとめ【チャールズエリスとインデックス投資

敗者のゲームの要約まとめ【チャールズエリスとインデックス投資】

敗者のゲームは、全米累計100万部の投資に関する大ベストセラーです。敗者のゲームには、世界中でトップレベルの頭脳をもつ機関投資家ファンドマネージャーたちが鎬を削る資産運用・投資の世界で、個人投資家が経済成長の恩恵を受けて自分の資産を増やしていくにはどうすれば良いか、が書かれています。   資産運用を始めようと思うが何から始めていいかわからないという方や、投資経験はあるがどうにもうまくいかないという悩みを抱えている方にぜひ一度読んでほしい内容です。この本を読むことで、複雑な投資や世界経済の世界がずっと単純で身近なものに思え、これからの資産運用・投資の道しるべになってくれると思います。

 

敗者のゲームの著者 チャールズエリスのプロフィール

「敗者のゲーム」の著者は米国の資産運用業界での権威であるチャールズエリス氏です。投資の世界で日本でも有名なのはウォーレンバフェット氏やジムロジャース氏などがあげられると思いますが、チャールズエリス氏は一言でいうと、世界的トップの投資家、投資コンサルタントです。彼の主な経歴を見てみると彼の資産運用業界での権威がよくわかります。   <チャールズエリス氏の主な経歴>

  <著書・共著> ・『ゴールドマン・サックス(上・下)」

  ・『投資の大原則』

  どれ一つをとっても素晴らしいとしかいえない経歴ですね。「敗者のゲーム」ではそんなチャールズエリス氏から、個人投資家が投資で資産を増やすための有益なヒント(答え)を貰うことができます。  

敗者のゲームの要約まとめ「インデックスファンドへ長期投資せよ」

機関投資家ファンドマネージャー達が日夜しのぎを削る資産運用の世界で個人投資家がどのようにすれば投資に成功することができるのかと言うと、さぞ難しい投資戦略や分析の話が書いてあるのだろうと思ってしまうかもしれませんが全くそんなことはありません。   この本で著者のチャールズエリス氏の主張は非常にシンプルで、個人投資家はインデックスファンドに投資をして、それをひたすら持ち続けろ」ということだけです。この主張の裏付けが本書の中では様々語られることになります。   本書で学べる投資の原則を要約としてざっくりまとめてご紹介します。     <敗者のゲームから学べる投資の方法> ・インフレはお金の価値を目減りさせていくため、その対策として資産運用が必要   ・著者が生活するアメリカでは年2%程度のインフレが続いてきた。ということは、使わないお金を貯金しておいてもその貯金の価値が年2%ずつ目減りしていく。   ・投資の世界には誰も得しないゼロサムゲームと、全員が勝てるプラスサムゲームがある   ・ゼロサムゲームに該当する投資は、株のデイトレード、FX、金などの商品先物取引など(むしろ投機というべきかもしれない。)   ・ゼロサムゲームの投資の世界はモノとモノを売買交換しているだけで、新たな価値は生み出していない。その投資への参加者個々人で見れば儲かっている人と損している人がいるが、参加者全員で考えてみると全く儲からないゼロサムゲームである。更に売買をするには手数料が掛かることを考慮すれば全員で負けるマイナスサムゲームになる。   ・このゼロサムゲーム(マイナスサムゲーム)の投資の世界で勝つには、ほかの参加者を実力と運で上回り続ける必要がある。投資の世界の売買の大部分は、最高レベルの教育を受け、朝から晩までマーケットのことを考え、最高レベルの報酬を得ている投資のプロたちによるものである。そういう人たちに片手間で資産運用を行っている個人投資家が勝負して勝てるのか。(普通に考えれば勝てるわけがない。)   ・反対に投資の世界でプラスサムゲームになるものの代表格は株式への長期投資。しかも、投資に係るコストが低く、分散効果が得られるインデックスファンドの購入がベスト。   ・株式投資は企業を分割して保有するすることであり、企業は株主から出資されたお金で事業を行い利益を出して配当を出す。株式投資は株主から出資されたお金で企業が新たな価値を生み出してくれるので、参加者全員が儲かる可能性のあるプラスサムゲームになる。実際に株式投資はこれまでも高いリターンを上げ続けてきた。(日本はバブル崩壊後はその限りではないが、アメリカの株式市場は右肩上がりの上昇を続けてきた。)   ・株価は短期的には上がったり下がったりするが、5年、10年、20年といった長期で見れば、上がる可能性が非常に高い。株主が株の保有期間中ずっと、配当を貰えることも考慮すると儲かる可能性はさらに高くなる。   ・株の個別銘柄の売買は、その銘柄を調べる手間がかかる上、売買手数料が掛かったり、その会社の倒産リスクもある。分散投資によるリスクヘッジした商品を資産運用の中心に据えるべきである。   ・分散投資を行う手軽な方法は、株式に投資する投資信託を買うこと。日本であれば100円などの少額から投資ができ、何百、何千の銘柄に分散投資ができる。   ・株式に投資する投資信託には、ファンドマネージャーが積極的な売買により高いリターンを上げようとするアクティブファンドと、日経平均やダウ平均などに追従するリターンを目指すインデックスファンドがある。投資すべきはインデックスファンドだ。   ・アクティブファンドはファンドマネージャーが売買することによって売買手数料がかさむ上に、投資信託保有に係るコスト(信託報酬)が高いため、高い確率でインデックスファンドより儲からない。インデックスファンドの保有コスト(信託報酬)は年0.1~1%程度、アクティブファンドの保有コストは年1~3%程度。   ・儲かるアクティブファンドを探そうと思っても、どのアクティブファンドが儲かるか判断する合理的な方法が今のところない(これまで儲かっていたアクティブファンドが今後も儲かるかは全く不明)   ・低い保有コストで企業が事業から得た利益を分配してもらえるインデックス投資は現時点では個人投資家の最適解である。   ・株式投資をしていると株価はランダムに上下に動き、場合によってはITバブル、リーマンショック、コロナショックなどの暴落が起こる。しかし、得てして株価がもっとも上昇するのは、こういった大暴落から経済が回復する局面であり、個人投資家が大暴落時に株価の下落に耐えられず株を投げ売りしてしまうと株式投資は失敗に終わる。多くの場合、個人投資家にとっては株を売ってしまうことが最大の愚行になる。  

敗者のゲームの名言・格言まとめと感想レビュー

ではここからは実際に「敗者のゲーム」から特に印象に残った点、名言を備忘もかねてまとめていきたいと思います。  

長期的に見て投資家が失敗する原因の一つは、激しい下げ相場に遭遇してパニックに陥り、上記のような最大の上げ相場に参加する機会を自ら放棄してしまうことだ。

これまでにITバブルの崩壊や、リーマンショック、コロナショックなど、株式市場は多くの暴落に遭遇してきました。株価が下がり、保有資産がみるみるうちに減っていくのは精神的にかなりつらいものです。ただし、ITバブルやリーマンショックを見ても株価の下落はせいぜい5割程度がいいところで、その後数年で回復します。株式投資は十分な分散投資がされていればいずれ株価は回復するので、株式投資に入れる資産を自分の精神的な許容額(最大は5割下落程度なので、あなたの損失許容額が100万円なら、投資額は200万円までにします)の範囲内でおこなうのがよいでしょう。    

第二に、ニューヨーク株式市場における取引の75%は、トップ100社の機関投資家によって行われている。現実問題として、個人投資家の取引のほとんどは、大機関投資家には及ばない。このトップ100社に勝つのは至難の業だ。とすれば、最も有能な個人投資家でも、実績は最下位に近いだろう。

私たち個人が株式市場を相手に取引をするときは、その画面の向こう側で取引相手となっているのがどういう人たちかを知っておく必要があります。個人投資家であれば、会社員をしていてマーケットを見るのは朝晩と昼休みだけ、という人や、主婦をしていて家事の空いた時間にスマホで株価を見る、といった程度の方が多いのではないでしょうか。そんな個人投資家が相手をしているのは、世間的に優秀とされる大学を卒業して後にマーケットの世界に入り、朝から晩までマーケットの動向やニュースに目を凝らして、秒単位で取引注文を入れているような人たちです。個人投資家がそういう人たちを相手に普通に取引をしてもまず勝てません。 草野球のエースはしょせん草野球のエースで、プロ野球から戦力外通告された投手よりもずっと実力は下だったりします。それだけ素人とプロの世界は違うというものです。    

投信への投資は、デートではなく結婚だ。「富める時も、貧しいときも」ともに助け合うものだ。投信入れ替えのコストは高い。

投資信託や株式の売買には売買手数料が付き物です。最近は投資信託でもいわゆるノーロードの商品が多く出てきて、投資信託の売買に手数料はかからないケースも増えてきましたが、一昔前には投資信託の買付手数料だけで3%くらい取られる悪徳商品が証券会社には多数でまわっていました。定期預金に1年間預けてようやく0.0X%とかの利息が付く時代に、投資信託を買っただけで3%ものコストを払っていては、投資信託で儲けがでないのは当然ですね。とにかくこういった手数料が高い投資信託を買わないということが投資で勝つ最低条件です。 投資信託や株式の銘柄の入れ替えは必要な時もあると思いますが、個人投資家の資産運用においては「手数料・コストを最小限に」ということを念頭に置くと良いと思います。    

一般の投資家は、下げ相場では慎重になりすぎ、反対に上げ相場では強気になりすぎる傾向がある。

株式投資に資金を投下する(買い注文をだす)タイミングというのはとても難しいですね。市場が暴落した底値で買いたいと誰もが思うと思いますが、市場の底値とは多くの人が経済の先行きを心配し、「どこまで下がるのかわからない」と思っている場面です。暴落を起こした原因に終わりが見えるころには株価はかなり戻ってきてしまっていることがほとんどです。株の買いのタイミングについてはまだまだ勉強が必要です。    

市場全体の売買結果の合計はゼロではなく、コスト分だけマイナスとなる。

これは株のデイトレード、FX、金や原油などの商品先物などのトレードで得られるリターンについて述べられた記述です。これらのトレードは単なるモノとモノの交換で何も価値を生み出しておらず、市場の参加者全員で見れば誰も儲かっていません。売買には手数料が掛かるのですから、市場参加者全員で見れば手数料分だけ負けることになりますね。参加者全員の期待リターンがマイナスになる世界で私は勝負したいとは思いません。  

敗者のゲームの口コミレビュー一覧

敗者のゲームの口コミレビューが気になる方はこちらからどうぞ。   【Amazon】敗者のゲームの口コミレビュー評価(4.2点 / 5点 - 94件) 【楽天】敗者のゲームの口コミレビュー評価(4.0点 / 5点 - 11件) ※点数、件数は本記事執筆時  

敗者のゲームは初版発売日は70年代、最新は第7版【日本語訳は第6版】

「敗者のゲーム」は、1975年にthe Financial Analysts Journalに投稿された記事“The Loser’s Game,”が起源で、その後、時代に合わせた改訂が何度も行われています。日本語訳の最新は第6版(2015/1/23発売)ですが、英語版は2017年に第7版が発売されています。   第6版 (英語版:2013/7/12発売、日本語版:2015/1/23発売)

  第7版 (2017/3/17発売) ※日本語未訳

 

関連書籍【ウォール街のランダムウォーカーほか】

インデックスファインドによる長期投資の有効性については、資産運用の先進国であるアメリカの多数の権威が発言しています。関連書籍をいくつかご紹介しますので、インデックス投資による資産運用についてさらに学びたい方は手に取ってみると良いと思います。   <ウオール街のランダムウォーカー>

  <投資の大原則> こちらは敗者のゲームの著者チャールズエリス氏の著作です。

  <インデックス投資は勝者のゲーム> アメリカの投資運用会社バンガードの創業者が提唱する資産運用方針の本です。

 

まとめ:敗者のゲームの要約まとめ【チャールズエリスとインデックス投資

「敗者のゲーム」は資産運用によって資産をインフレから守りたい方や、配当収入によって不労所得を得たい方など、投資の世界に足を踏み入れる方には是非一度読んでおいてほしい一冊です。   本著は株価がずっと右肩上がりで上がってきた米国を前提に書かれているので必ずしも日本人にそのまま当てはまる内容ばかりではありませんが、日本でも徐々に投資の環境は整備されてきていて、低コストインデックスファンドに売買手数料無料で投資が出来たり、米国株への投資も可能になってきています。   サラリーマンとして働いていてもなかなか思うように昇給が望めない世の中ですから、本著で投資の基本方針を学んでお金に働いてもらってはいかがでしょうか。  

ワードプレスブログに移転しました。